「8月の家族たち」ジョン・ウェルズ

飛行機の機内で見た映画。他につまらない邦画1本とアメリカ映画1本も見たのだが、どちらも何も書くこともない。だけど、この4月公開のアメリカ映画はなかなかシニカルで面白かった。ピュリッツァー賞とトニー賞をダブル受賞したトレイシー・レッツの戯曲を映画化。
バラバラになっている家族の物語だ。メリル・ストリープは、底意地の悪い薬中毒の年老いた母を好演。アル中の夫、サム・シェパードが失踪したことで集まってくる娘たち、3姉妹家族と母との確執。オクラホマの片田舎で暮らす年老いて孤独な老夫婦。娘たちは都会に出て行ったきり帰って来ない。今の高齢化社会をよく表している。長女のジュリア・ロバーツほかユアン・マクレガー、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリン、ベネディクト・カンバーバッチ、ジュリエット・ルイスなど、役者たちのやりとりが面白い。戯曲の映画化なだけに、その家族の辛辣なやり取りが痛快。日本ではこういう家族の物語はなかなか描けない。黙っちゃって終わりだからね、日本人は。3姉妹のそれぞれの確執がよく描かれている。質のいいアメリカ映画だ。
原題 August: Osage County
製作年 2013年
製作国 アメリカ
配給 アスミック・エース
上映時間 121分
監督:ジョン・ウェルズ
製作ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ、ジーン・ドゥーマニアン、スティーブ・トラクスラー
原作:トレイシー・レッツ
脚本:トレイシー・レッツ
撮影:アドリアーノ・ゴールドマン
美術:デビッド・グロップマン
音楽:カーター・バーウェル
キャスト:メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリン、ベネディクト・カンバーバッチ、ジュリエット・ルイス、マーゴ・マーティンデイル、ダーモット・マローニー、ジュリアンヌ・ニコルソン、サム・シェパード、ミスティ・アップハム
☆☆☆☆4
(ハ)
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